海運調査会社、Sea Intelligence(デン マーク)によると、貨物の出荷からデリバ リーまでの総輸送時間が短縮、パンデミッ ク下の大規模なコンテナ発注も影響し欧米 での空コンテナ滞積が始まっており、来年 初頭までに総輸送時間が平常通りに改善し た場合、北米で430万TEUの過剰コンテナ が発生、米国の空コンデポがさらにひっ迫 する見込み。
Flexport の Ocean Timeline Indicator (OTI)データに基づく8月26日現在の総 輸送時間は平均88日で、パンデミック前の 平均45日からは依然2倍近く長いものの、 ピークだった今年2月の平均112日からは 大幅に短縮した。
総輸送時間が増加すると回送が間に合わ ず空コンテナが不足、20年下半期からの運 賃上昇とコンテナ新造発注急増を 引き起こしてきた。Sea Intelligenceでは 今年2月に総輸送時間短縮につれて欧米中 心に空コンテナが滞積すると予測しており、 同予測と現時点の予測を比較した(グラ フ)。これによると、太平洋航路で総輸送 時間が来年初頭までに平常通りに回復した 場合、今後予定どおりのネットワーク運航 で積み出されない空コンが前回予測を上回 る速度で積み上がり、来年1月に北米の過 剰空コンが430万TEUに達し、既に混雑が 始まっている空コンデポを圧迫すると警告 している。