ドイツの大手シンクタンク、キール世界経済研究所によると8月の世界コンテナ荷動きは前月から微増の1,400万TEU、混雑度(船上に留まっているコンテナの割合)は7.5%に低下し、全体的に貿易改善の兆しを見せた。特にロシア港湾の活動が活発で、戦争前の水準にほぼ達している。
懸念されたパナマ運河の通航制限に関しては運河沖で滞留しているコンテナ貨物は全体の0.5%で実質的な影響はない。一方、ロシア港湾は非常に活発で、サンクトペテルブルク、ウラジオストク、ノボロシースクのロシア主要3港で陸揚げされたコンテナ貨物量は戦争勃発時の水準に近付きつつある。特にサンクトペテルブルクの到着貨物は戦争で90%減少していたがここ数週間で急増しており、同研究所ではロシア向け貨物の仕出し地は明らかではないが、西側諸国の制裁やルーブル安にも関わらず、ロシアは世界貿易に復帰しつつあるようだと指摘した。
コンテナ海上輸送に改善の兆し ロシアが戦争前の水準に