香港の海運調査会社、LinerLyticaの最新レポートによると、2023年11月に紅海でイエメンの武装組織フーシ派による商船への攻撃が始まって以来、コンテナ船の紅海通航回数は70%減少した。月間平均の通航回数は、2023年が11カ月間で 606回だったが、2024年にはわずか174回に減少した。TEUベースの総輸送能力で測定すると、コンテナ船の月間平均輸送能力は23年の590万TEUから2024年にはわずか54万4,000TEUへ91%も減少しさらに深刻となっている。主要コンテナ船社上位10社のすべてが24年始めから紅海の通航を中止している一方で、CMA CGM(仏)は一部のコンテナ船を配船するなど、一部の船社が紅海での航行を維持している。24年8月以降、X-Press Feeders(シンガポール)、Emirates Shipping Line(ESL、UAE)、AD Ports Group(UAE)傘下のSafeen Feedersなどの小規模船社によるインド亜大陸と中東ガルフと紅海を結ぶ新規サービスも増加している。一方、黒海とバルト海のニッチ船社としては、 SeaLead Shipping(シンガポール)と Safetrans Line(香港)は24年に年間を通じて紅海の航行を維持した。