カナダ2大鉄道がロックアウト 労使交渉に政府不介入で声明発表

カナダのスティーブ・マッキノン労働大臣が、Class 1鉄道のCanadian National鉄道(CN)、Canadian Pacific Kansas City鉄道(CPKC)と車掌などで構成する乗務員組合のTCRC(チームスターズカナダ鉄道会議)との労働協約改定交渉に介入しないという決定を下したことにより、両鉄道は15日、コンテナ貨物の受け入れを停止した。
 CNは労使交渉に政府による拘束力のある仲裁が必要であると主張し続けていたが、これが拒否されたことから、カナダの鉄道ネットワークの段階的な閉鎖を開始したと発表し、TCRCと合意が得られない場合は8月22日にロックアウトすると付け加えた。また、CPKCも15日、CNと同様に労使が合意に達しなければ22日にロックアウトに入ると発表した。CPKCはまた、危険物の新規輸送の受け入れを停止するが、施設が満杯になるまで非危険物インターモーダルコンテナのターミナルへの持ち込みは許可するとしている。
 ロックアウトに入るとカナダ最大のコンテナ港であるバンクーバー港が最も影響を可能性が高く、すでにバンクーバー港では、2023年の港湾ストや山火事による鉄道運行の中断による約1万3,000本のインターモーダルコンテナの在庫が残っているといわれ、ターミナルからコンテナがタイムリーに引き渡しされなければ、コンテナ列車が運行されないため、港はすぐに混雑が予想されている。