マレーシアのアンソニー・ローク運輸相は5日、同国の港湾に入港する船舶の入港手続きを一元化する「マレーシア海事シングルウィンドウ(MMSW)」のデータベース開発費は港湾当局が負担することを断言した。MMSWの開発費は約2,000万リンギ(約6.3億円)が見込まれるが、ビジネスにおけるスピードの必要性に対応、MMSWシステムが輸出入貨物の通関手続きなどの問題を解決すると期待していると述べた。MMSWシステムはまずポートクラン港とジョホール港で今年第4四半期(10~12月)までに導入する見込み。
これまでマレーシアの港に寄港する船舶は事前に12の関係機関に対して異なるプラットフォームを通じて入港許可を取得する必要があったが、MMSW導入で窓口が一本化、手続きの簡素化が期待される。
手続きの一元化(シングルウインドウ化)は「国際海上交通簡易化条約(FAL条約)」に基づき国際海事機関(IMO)の加盟各国で取り組みが進められていたもので、2024年1月1日からIMO加盟国すべてに実施が義務づけられる。
同大臣は、「MMSWの導入により、IMOへの義務を果たし、港湾の効率向上に貢献することを目指し、これにより、官僚的なハードルが軽減、港湾の運営効率が向上し、操業時間短縮、荷主のコスト負担が軽減されることを期待している」と語った。
マレーシアが年内に船舶入港手続き一元化へMMSW導入