国際貨物輸送業者協会連合会(FIATA) は4月30日、新型コロナウィルス (COVID-19)の世界的感染拡大がサプラ イチェーンへ深刻な影響を及ぼし、特にコ ンテナのインバランスが悪化しつつあるとして、物流業者が従来のノウハウと経験を活かし、サプライチェーンの円滑化を図る よう声明を発表した。
FIATAは、コンテナのインバランスは 「長年の懸案事項」としつつも、今年は中国の春節休暇とその後のCOVID-19の感染拡大により船社の運休措置が拡大し空コン 回送が不十分で、特に目的地の回送コンテ ナが港に滞留する状況が長期化、回送のための船腹も大幅に不足しているという。
今後COVID-19のパンデミックが収束し た直後に、輸出地では空コン不足が発生し、 コンテナ輸出入が世界的に停滞する恐れが あると警告している。現在、世界的に生活 必需品以外の輸入コンテナの引き取りが停 滞しているため、FIATAは「コンテナに商品を保管することは費用面でも荷主の利益にならない」として、早期のコンテナ引き 取りと回送を求め、フォワーダーなど関係者へ向け、物流の経験と情報技術を活用し、 停滞防止へ尽力するよう求めている。